上京ものがたり

田舎から出てきた女の子が東京で暮らしていくために、同棲したり水商売を始めたりと、何とかギリギリ暮らしていくが、最後には好きな絵の仕事で認められ、作家としてデビューしていくまでを描く、感動ものがたり。
●本巻の特徴/憧れを胸に上京した女の子を待ち受けるのは、厳しく、切なく、時に厳しい現実。
名作「ぼくんち」から5年、等身大の幸せを描いた新作がオールカラー単行本で登場!

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コメント

  1. user より:

    落ち込む(笑)

    ”あこがれの街トーキョー”の薄汚れたところ。

    きらきらしてて活気があってお洒落で華やかで…
    っていうイメージの裏にある泥臭~いえげつな~い辛気くさ~い、
    できれば一生関わりたくないような生活。

    作品全体を覆う陰気な雰囲気。

    私の抱いていた西原理恵子のイメージとはちょっと違った。

    (他の作品あんまり読んでない)

    きらびやかな分汚いところはめちゃくちゃどす黒いんやろなあと。

    大都市東京。
    カオストーキョー。

    それにしても、
    田舎の人が劇的な変化を東京に求める感覚はやっぱりちょっとだけしかわからない。

    とりあえずやみくもに東京行きたがる娘さんにはこの本読ましたらいいよ親御さん。

  2. user より:

    西原理恵子が状況し大学に通っていた時の話。

    メランコリックな、センチメンタルな話

    ダメな男とつきあって、水商売しながら明日の見えない生活をする。

    というのは、女流漫画では意外とよくあるタイプの話だと思う。

    その日常をカラーのエッセイ風の漫画で表現しているのが、当時としては面白かったのではないか。

    いまや、サイバラ節というのは確立されたジャンルのような趣なので、新鮮さよりも、大家が自分の青春時代をウェットに振り返っているかのように見えてしまう。

    良くも悪くも自伝風なので、成功を収めた(?)サイバラさんが書いたというよりも、誰でもない未来があるとも思えない一女性がいました。
    というようなフィクションの方がグッとくるのでは。

  3. user より:

    西原さんは1964年生まれとあるから僕よりもいくつか年上です。

    その西原さんが高知から上京してきて、
    やがて漫画家へとなっていく過程が描いてあります。

    自伝のような私小説のようなマンガです。

    僕はこの頃の東京のことをよく覚えています。

    だから西原さんの描く風景は、
    心の奥深くに沁みるように落ちていきます。

    破天荒とほのぼのが交錯します。

    僕がハイティーンだったその時代、
    僕は自分をどうまとめたらよいのか、どんな風に生きてったらいいのか
    わかりませんでした。

    いつも収拾がつかない自分に手を焼いていました。

    音楽や絵や小説が、僕の救いでありました。

    この本を読んでいると、そのあたりがダブります。

    西原マンガの出世作とのことですが
    僕にとっても傑作です。

  4. user より:

    私の好きなバージョンの西原さんの作品だった。
    基本的にあまり人生記やエッセイは読まないけど、西原さんのは読んだ後いつも心にグッとくる。
    適当に描いてるみたいで、でもこういう漫画は一生懸命じゃなければ描けない。

    猫の描写が好きだった。
    いつも動物に対して少し残虐な一面を描くけど、西原さんは実は心の優しい人で、そしてとても現実的である。
    最後に捨て猫を拾わないで、可愛いからきっと良い人に拾われるのでちっともかわいそうじゃない、というところが良かった。

  5. user より:

    西原理恵子「ものがたり」三部作の最初に当たる作品です。
    主人公の女の子が上京しなりふりかまわずに生きていく様子を描いた物語です。
    ミニスカパブの「おねいちゃん」から徐々に自分の夢を生きる姿に励まされます。

    久しぶりに読み返してみました。
    本書は西原理恵子が大学生活を送るために上京し、なりふりかまわなかった日々を振り返ったエッセイ漫画です。
    ここに描かれているのは華やかなキャンパスライフからは程遠いもので、歌舞伎町のミニスカパブの「おねいちゃん」として生活費を稼ぐ日々や働かずに彼女の家に転がり込んできた男との同棲生活。
    そして、駆け出しの「イラストレーター」として営業として売り込みの毎日…。

    主人公いわく「生きるって、なさけねぇなぁ」と自身があげたフライドチキンを猫がかじっている姿の中に見つめていたり、ミニスカパブでの客や他のおねいちゃんとのやり取りに理不尽さを受け止めながら、東京にしがみついていく彼女の姿が、当時上京してきたときの自分とオーバーラップしたりしながらページを読み進めておりました。

    すべてが見所といってもいいのですが、僕が印象に残っているのはミニスカパブのバイト中に酔っ払った客が彼女に心ない言葉を投げつけるところで、彼女はそうした「しんどい言葉」を本心とは真逆の感情である笑顔で受け流す努力を続けるうちに、夜、自分の部屋で寝ているうちに顔面麻痺になってしまうところで、それを彼女の店の店長に言うと、彼は大声で
    「バカヤロー。
    だから高い時給がもらえんだ」
    と、大声で言い放つ場面で、それで彼女は
    「あ。
    そうか」
    と納得するのです。

    伊集院静先生が自身の著作の中で確か『大人になるには、理不尽と遭遇することだ』というようなことを申していたかと思いますが、その言葉を連想しました。
    僕も実はこういう席のおねいちゃんにこのエピソードをかいつまんで話したことがあって、そのときに彼女は職業的良心かはたまた本心なのかは今となっては知る由もありませんが
    「あ、それわかるー」
    といっていたことも同じく思い出しました。

    やがて彼女の絵が売れるようになり、絵で食べていけるようになったときに、読者の一人からこんな手紙をもらいます。

    『毎日しごとがしんどくて、上司ともうまくいかなくて
    家に帰っても、こころが苦しくて
    ねむれなくて
    そんな時にいつもあなたの本を読みます。

    あははと笑って
    いらいらしてた自分がもうどーでもよくなって
    それでぐっすり眠れます。

    他のインタビューで、筆者が一番うれしかったと語っていた手紙です。
    どんなことを描いても最後はここに立ち戻ってくる。
    叙情系サイバラ漫画の好きな作品のひとつです。

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