
「アンダーカレント」「珈琲時間」というロングセラーを生んだ豊田徹也はじめての短編集。
単行本未収録だった表題作、ファン待望の『ゴーグル』ほか、月刊アフタヌーンにて発表された、感動あり、笑いあり、そのどちらでもない微妙なものありのバラエティー豊かな中短編が楽しめます!
実写化 原作漫画
「アンダーカレント」「珈琲時間」というロングセラーを生んだ豊田徹也はじめての短編集。
単行本未収録だった表題作、ファン待望の『ゴーグル』ほか、月刊アフタヌーンにて発表された、感動あり、笑いあり、そのどちらでもない微妙なものありのバラエティー豊かな中短編が楽しめます!
コメント
ミスター・ボージャングル
ゴーグル
古書月の屋買取行
海を見に行く
とんかつ
マンションのベランダと、道。
空を見上げる青年と少女を、見上げる壮年。
映画的構図。
どの作品も素晴らしいが、強いてお気に入りをあげるなら「とんかつ」だろうか。
そこで描かれる人生の妙ととんかつの描写に思わず舌鼓を打った。
ダサすぎるでしょ。
みんなこれなら宮本輝読んだ方がいい。
むしろ最近の村上春樹が宮本輝化してることがよくわかった。
よしもとよしともとみたいな顔だけど、線は今敏っぽい。
本当にどこが面白いのか全くわかんなくて怖い。
海エンドロールみたいな「海を見に行く」はまだ…。
でも「とんかつ」セリフ多すぎる!
細かいけど「大変なとき力になれなくて」って「大変なときに力になれなくて」か「大変な時、力になれなくて」では?悩んでる時に悩んでるコマいちいち入れるのタルい。
これ、出た当時よんで全然わかんなくて相変わらずわかんなくて、たぶんずっとわかんない。
マンガなんもわからんので偉い人これの面白さ教えてください。
近年、一番アフタヌーンらしい作家と思っている豊田徹也の短編集。
この人の作品はニューウェーブと言われた作家の影響をガッチリと受けつつも現代の軽さ関係性の薄さを心地よく描くから好きだ。
人間同士ってそれほど熱く濃く付き合っていけないよね。
でもそのさらりとした空気の中にもそれぞれ思いってのは確実に存在するのだ。
『スライダー』は全くのギャグ。
だが、人と言うのは自分の状況を誰かのせいにしたいと言う欲望は必ずあると思うんだよね。
まぁ、デフレスパイラル。
『ミスター・ボージャングル』人の二面性、さらに違う視点。
その中から人はどの評価を採用するべきなのか。
『ゴーグル』デビュー作。
これから9年か。
道具だて、その理由。
そしてこれから。
作者本人は古くさいと言うが、こういう話は普遍性が有ると思うんだ。
未読の人(漫画読み)は見とけよ。
『古書月の屋買取行』二ページ漫画。
こういう作品があるから電子媒体反対なんだよ。
めくりの妙。
『海を見に行く』ゴーグルの前日譚。
彼女が生きていると思える。
積み上げたからできる一作。
『とんかつ』人ひとりの生きざまそれぞれの人生、色々有るけど今がある。
ただそれだけなんだけど、漫画と言う媒体でこそ生きる書き方に好感。
描かれた時期が疎らで、デビューからの軌跡をたどるのに良い一冊になっています。
表題作「ゴーグル」だけでなく「ミスター・ボージャングル」「とんかつ」「海を見に行く」、シリアス系の作品は家族のお話。
どれも違うのですが、根本には家族の苦しみと葛藤が共通しています。
家族だから、家族なのに…悪意が無くても苦しめあうその関係に明確な救いを用意はしていませんが、すっきりと読むことが出来ます。
良く練られたネーム、セリフ回しに背景、そして伏線とヒント。
どれも丁寧で魅力的でした。
「スライダー」みたいなバカ話も面白い。
アフタはいい作家を見つけたものです。