
あの時キミと出会わなかったら、こんなに素敵な夏にはならなかった。
サクタさんともじくんのひと夏の青春お気楽サイキック宗教法人ハードボイルドボーイミーツガール、後半戦。
イノセントでストレンジ、モーニング超期待の新星、田島列島の初単行本作品です。
映画化 原作漫画
あの時キミと出会わなかったら、こんなに素敵な夏にはならなかった。
サクタさんともじくんのひと夏の青春お気楽サイキック宗教法人ハードボイルドボーイミーツガール、後半戦。
イノセントでストレンジ、モーニング超期待の新星、田島列島の初単行本作品です。
コメント
どこへ行ってしまうのかと思ったけれど、ふたりの世界にちゃんと戻ってきた。
よかった(笑)。
あの雰囲気なのに、告白シーンは不覚にも泣かされそうになりました。
みんながそれぞれに周りの人を大切に思っている、そんな優しい世界でした。
いわゆる、ボーイミーツガールな物語。
しかし巷で溢れたそれらとは一線を画す。
ひょんなことから知り合った2人は、お互い少し複雑な家庭環境(性転換した兄がいる、継父とは別に実父がいる)に身を置いている。
互いの家にある同じ新興宗教のおふだをきっかけに、女の子は(そのおふだを毎年家に送ってくる)実父を男の子の(性転換したポンコツ?探偵)兄に探してもらうことを決意。
そして夏休みを使って実父に会いに行くという、コトバにするとなんとも重たそうでなんじゃそりゃってお話。
なんだけど、テンポの良い会話に軽妙なギャグが散りばめられてて、なおかつ時折ポロっと出てくる真理をつくようなセリフもあってか、ノンカロリーのコーラを飲んでるような軽やかさが特徴的。
重いんだけど軽い。
サクッと読めちゃう。
家族愛やら恋愛やら友情やらミステリーやらジェンダーやらオカルトやらを、1つの鍋にぶち込んで最終的においしく仕上げるという離れわざをしちゃってるもんだから終始圧倒され、終盤ではあらゆる感情がないまぜになって涙腺崩壊。
こういうことをサラッとできちゃう(してるかのように見せちゃう)作者の感性にひたすら感服。
ほんとに凄い作品!
田島列島(女性)にしかなしえない世界観!
本のタイトルである「子どもはわかってあげない」を真逆の意味にすると、「大人はわかってあげる」になる。
ひと夏を通して少年少女が大人に近づくだけでなく、クセのある登場人物たちもゆるしゆるされていく、優しさ溢れる作品でした。
映画化されるようなので、それも気になるところ。
余談。
「帰ったら、うがい手洗い自己批判」
宗教法人に貼られている標語らしきもので、物語に全く関係ないのだけれど、ここに作者のセンスが凝縮されている気がする個人的に。
気がついたら笑ってねっという、押し付けがましさを感じさせない態度が、信頼に値する。
19話は、にやにやからの泣ける。
小ネタがいちいちステキ。
独特の雰囲気を持った魅力的な作品だ。
すごいと思ったのは、馬のジョニーの使い方。
こういう「得体の知れないもの(ま、ずばり言えば「性」ですが)」の目覚めって、少し前までのマンガでは男の子の専売特許であった。
何かに突き動かされるような感覚は、当然女の子にもあるわけで、それが隠微さとはまったく無縁に描かれていることに感動してしまう。
また、上巻でも思ったけれど、なかなかこういう風に本当に子どもらしい様子を描ける人はいない。
普通もっと「かわいく」描くんだよね。
ジンコちゃんのクネクネ照れてるとことか、ハル君のセリフとか感心する。
少し残念なのは、サエグサくんとか藁谷さんのエピソードがちょっと甘いような気がすること。
もう一ひねりあってもいいんじゃないかな。
読んでると、そおおい!
ってなる。
ぐはー青春だなー。
あ、これ恋愛漫画だったんだなって下巻で気づいた。
そんな懐の深さ。
久しぶりにこんなどきどきする告白シーン見た。
朔ちゃんのピュアっぷりに全私が泣いた。
門司くんが下方のコマでさらっと言った台詞が、物語の根底を流れていたとは。
言われてみるとそうかもなあと思うけど、なかなか自分では実感できないよな。
門司くんはすごい。