夕凪の街 桜の国 ドラマ化 原作漫画 2023.08.31 昭和30年、ヒロシマを舞台に一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。最もか弱き市井の人たちにとって戦争とは何だったのか、原爆とは何だったのか。こうの史代が描く渾身の問題作。 レビューを見る 購入・お申し込みはこちら
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス) 2008/1/19 読了103ページ 図書館で借りる予定だったが、家にあった。 「夕凪の街」は原爆投下10年後の広島で暮らす女性の物語。 生き残ったことに後ろめたさを感じていた主人公がやっと幸せになってもいいのだと思えた瞬間、自身に原爆症の症状が出る。 『嬉しい? 十年経ったけど 原爆を落とした人は私を見て「やったまた一人殺せた」とちゃんと思ってくれとる? ひどいなあ てっきりわたしは 死なずにすんだ人かとおもったのに』戦争が終わっても、尚も殺される無念さ。 「桜の国」は現代で被爆者遺族や被爆2世を中心とした物語。 身近な死が被爆が原因なのか誰にもわからない。 だけど「被爆」による異常を差別する偏見や「もう知っている人が原爆で死ぬのを見たくない」という葛藤。 薄い本だけど、内容は重い。 もっとも弱い立場の人たちが受けた戦争は、決して風化されることなく心を打つ。 言いようのない感情が心の中にじわじわしてきて、やりようがなくただただ心が打ちのめされた。
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス) 「昭和30年、灼熱の閃光が放たれた時から10年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。最もか弱き者たちにとって、戦争とは何だったのか……、原爆とは何だったのか……。」
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス) 『この世界の片隅に』の作者の作品なので読んでみました。原爆投下後の広島に生きた平野家の人たちを中心とした物語(ヒストリー)。『夕凪の街』は原爆から10年後の昭和30年の広島が舞台。職場の同僚との語らいや淡い恋…しあわせを感じる瞬間にも原爆での記憶が蘇り、過去に引き戻されて苦しむ皆実。原爆による痛みは彼女の心のみならず、やがて身体にも及んで…。 『桜の国(一)』は昭和62年の東京が舞台で皆実の弟旭の娘、七波が主人公。野球が大好きなおてんば娘で健康そのものだが、弟凪生は喘息持ちで入院しており、祖母(皆実の母)も体調がすぐれずその病院で検査を受けていた。 『桜の国(二)』は平成16年。大人になった七波が父旭の後をつけて広島を訪れる。 七波の手から舞い上がる紙吹雪が桜の花びらに重なって、父旭と母京花の若き日へとオーバーラップしていくシーンが美しい。桜の花びら一枚一枚が、散っていった人々の命を連想させるような気がする。 運命の大きな渦に抗えない人間の儚さ、悲しみを感じつつも、そんな中でも受け継がれていく人々の思いや命の輝きをも感じられる、余韻の残る物語でした。
コメント
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)
柔らかく表現されていて凄いと思いました。
著者の絵の力に救われます。
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)
原爆を落とした人はわたしを見て
「やった!
またひとり殺せた」
とちゃんと思うてくれとる?
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)
103ページ
図書館で借りる予定だったが、家にあった。
「夕凪の街」は原爆投下10年後の広島で暮らす女性の物語。
生き残ったことに後ろめたさを感じていた主人公がやっと幸せになってもいいのだと思えた瞬間、自身に原爆症の症状が出る。
『嬉しい? 十年経ったけど 原爆を落とした人は私を見て「やったまた一人殺せた」とちゃんと思ってくれとる? ひどいなあ てっきりわたしは 死なずにすんだ人かとおもったのに』
戦争が終わっても、尚も殺される無念さ。
「桜の国」は現代で被爆者遺族や被爆2世を中心とした物語。
身近な死が被爆が原因なのか誰にもわからない。
だけど「被爆」による異常を差別する偏見や「もう知っている人が原爆で死ぬのを見たくない」という葛藤。
薄い本だけど、内容は重い。
もっとも弱い立場の人たちが受けた戦争は、決して風化されることなく心を打つ。
言いようのない感情が心の中にじわじわしてきて、やりようがなくただただ心が打ちのめされた。
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)
ヒロシマを舞台に、一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。
最もか弱き者たちにとって、戦争とは何だったのか……、原爆とは何だったのか……。
」
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)
原爆投下後の広島に生きた平野家の人たちを中心とした物語(ヒストリー)。
『夕凪の街』は原爆から10年後の昭和30年の広島が舞台。
職場の同僚との語らいや淡い恋…しあわせを感じる瞬間にも原爆での記憶が蘇り、過去に引き戻されて苦しむ皆実。
原爆による痛みは彼女の心のみならず、やがて身体にも及んで…。
『桜の国(一)』は昭和62年の東京が舞台で皆実の弟旭の娘、七波が主人公。
野球が大好きなおてんば娘で健康そのものだが、弟凪生は喘息持ちで入院しており、祖母(皆実の母)も体調がすぐれずその病院で検査を受けていた。
『桜の国(二)』は平成16年。
大人になった七波が父旭の後をつけて広島を訪れる。
七波の手から舞い上がる紙吹雪が桜の花びらに重なって、父旭と母京花の若き日へとオーバーラップしていくシーンが美しい。
桜の花びら一枚一枚が、散っていった人々の命を連想させるような気がする。
運命の大きな渦に抗えない人間の儚さ、悲しみを感じつつも、そんな中でも受け継がれていく人々の思いや命の輝きをも感じられる、余韻の残る物語でした。