
呉市に嫁いだすずは、不器用ながら北條家に溶け込み日々を過ごしてきた。
だが、やがて戦争の匂いがすずの暮らす街を色濃く染めていく。
空襲、原爆、終戦。
戦争が一人の女性の小さな世界を歪ませていく。
ページを捲る手が震える、魂の最終巻!
映画化 原作漫画
呉市に嫁いだすずは、不器用ながら北條家に溶け込み日々を過ごしてきた。
だが、やがて戦争の匂いがすずの暮らす街を色濃く染めていく。
空襲、原爆、終戦。
戦争が一人の女性の小さな世界を歪ませていく。
ページを捲る手が震える、魂の最終巻!
コメント
この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)
上巻、中巻と戦争の中だけど穏やかな日常が描かれていた分、下巻でくっきり心を抉ってきて、とても悲しい。
この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)
感想がカンタンに出てこない。
こうの史代さんの才能に驚く。
その、ひとこと、を、まず書く。
また、上、中、下巻を読み直してみると、ちがった感想が出てくるかなと思い、いま、読み直しているところ。
じっくりと、味わってみます。
大河ドラマ的なスケールのコミックといえるでしょう。
こんどは、こうの史代さんのファンタジックな作品を読んでみたいものです。
この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)
一躍こうの史代の名を世間に知らしめた『夕凪の街 桜の国』からこっち、『長い道』『さんさん録』と出す度に最高傑作を更新し続けているこうの史代ですよ。
『この世界の片隅に』もその連続記録を更新する超大傑作。
そして、もちろん、こうの史代にしか描けない。
善良でかっわいいヒロインが、鋭く強く世界に異議を申し立てる瞬間、そのカタルシスを何度でも体験したくて読んでいる。
ということに、読み終わって気付いたのだったが、その気付きは同時に「こうの史代って人もきっとそうなんだ……!
」という新たな恐怖を呼んでいるのだった。
鈴木先生とこうの史代と『罪と罰』(後記)が一緒に載ってる「アクション」ってすげえ雑誌だな。
現代プロレタリアマンガ誌だ。
毎号買っちゃおうかしら。
この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)
日常が少しずつ変わっていく。
でも生活は続く。
淡々と描かれる日常と、そこに時に何気なく、時に唐突に戦争の影が落ちる。
理不尽で、恐ろしくて。
それでも生活は続く。
日常をひたすら淡々と描くことが徹底されていて、派手なシーンはほとんどないものの、それが戦争の理不尽さを際立たせる効果を果たしていて、ずっしり心に響く作品です。
終戦を知った時の主人公の反応が私には意外で、でもそのあとじっくり噛み締めるとだんだんと分かるような気がしてきて、でもまだしっくり来ないような気もして。
すごくリアリティを突きつけられたような気がした。
時代考証にすごく時間をかけたことが伝わる、丁寧に作られた作品だと思いました。
この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)
戦時中だって常に日常はあって、その日常の中に前線は忍び込んでくるけれど、そして何ということもなく命も奪われていくけれど、それでもなお日常があって、悲しみも含めて淡々と時は過ぎていく。
流されるままに生きるすずさんを通して記述されるので余計にそう見えるが、末端の市民にとっての戦争とはこのようなものだったのだろう。
生前、戦時中はどうだったかと祖母に聞いても、まあ、大変だったよ、というくらいしか返ってこなかったが、こういう日々だったのかな、と。
井の頭公園に松脂取りに駆り出された際、「こんなことして勝てるのかしらねぇ」と言って大問題になった、とか面白おかしく語ったりしてましたが、それも特殊なエピソードというわけでもなかったのかもしれない。
死がすぐ隣にあるだけで、市民にとってはそれもまた日常、と。
徹底して他人事のように描くことでかえって戦争の異質さが浮かび上がるしかけは、玉音放送の一瞬と戦後に太極旗を見たときのすずさんの反応とのコントラストとあわせ、心に残った。