夕凪の街 桜の国

昭和30年、ヒロシマを舞台に一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。
最もか弱き市井の人たちにとって戦争とは何だったのか、原爆とは何だったのか。
こうの史代が描く渾身の問題作。

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コメント

  1. user より:
    夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

    「この世界の片隅で」が佳作だったのでこちらも手にとってみました。

    こちらも原爆絡みの作品ではあるんですが、戦中(後)、70~80年台、現代の3つの時間で書かれており、時代の継続性というのを改めて感じさせられました。

    重いテーマを扱いながらコメディを含ませて軽く仕上げているところはさすがこうの先生というところでしょうか。

  2. user より:
    夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

    日本に帰国中に読んだ1冊。

    文芸書ではなく、コミックである。

    日本では新聞紙上でも大きく取り上げられたという。

    広島の原爆被爆者をテーマにした作品。

    作者のこうの史代氏は広島市の出身だという。

    広島に住む人にとって、今も「原爆」による被害は静かに続いている。

    友人もかつて婚約者の母親が被爆者だということで、彼のほうから泣く泣く婚約を取り消したいと申し出られたという悲しい出来事に直面している。

    広島に原爆が投下されて今年で60年が過ぎる。

    それでもなお悲劇は続いている。

    「アメリカが広島に原爆を落とさなければ、まだ戦争は続いていた」
    アメリカ人の多くが、原爆投下をそう意義付けていることに、いつも釈然としない思いを抱いてきた。

    日本のコミックが大ブレークしているアメリカで、この作品が翻訳されて多くの人の手に渡れば…そう思わずにいられない。

    第8回文化庁メディア芸術祭受賞作品。

  3. user より:
    夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

    原爆が落ちてから10年後の広島。

    誰かに「死んでもいい人間」と思われたという事実に、
    自分が生きている意味を見失っている主人公、皆実。

    やっと乗り越えて人を好きになれた矢先、
    内臓の混じった黒い血を吐きながら死んでいく。

    戦場の恐ろしさとはまた別の、
    戦争の悲しさをつたえる物語。

    映画「ほたるの墓」とともに、
    小中学校での必読本にして欲しいです。

    「敢えて戦争の過去を見ないようにしていた」
    という作者の言葉が、自分にもつきささりました。

  4. user より:
    夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

    原爆投下の話、戦争の話というとどうしても彼岸の話として捉えやすい。
    例えば火垂るの墓は感動的だが、あれを今の自分と絡めて捉えることが果たしてできるのかということ。

    この漫画は投下から10年後、50年後、それでも尚続く原爆というスティグマを、今このときから地続きの地平線で描くことに意義があるように思った。
    全体を総括すれば、どこにでもある恋愛、家族の物語なのだが、そこにさらりと原爆が陰を落とし、登場人物たちを縛りつける。
    この描写にはどきりとする。

    もはや戦後ではない。
    だが我々は、永遠の戦後を生きている。

  5. user より:
    夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

    優しい心を持った人たちの優しい物語。

    自分たちの置かれた状況にかかわらず、他人に対する思いやりにあふれた人たちの物語に、静かな悲しさがあふれてくる。

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